「"最悪"って…」 は眉を寄せた。 「どう言う意味ですか?」 隣に立つ浦原を、不機嫌そうに睨み上げる。 「言葉の通りですよ。 しかも、本人はその事に気付いていない。 まったく…無責任にも程がある。」 「…っ…」 が何か言おうとした時。 ガシャアン 廃病院のガラスが砕け散った。 「きゃぁっ…!」 バラバラとガラスの破片が舞い、は小さく悲鳴を上げた。 一護と観音寺、そして虚は病院の中へ入ったようだ。 「! 一護…!」 「おやめなさい。 貴女が行った所で、足手まといですよ。」 飛び出すより先に、浦原に腕を取られた。 「このまま、黙って見てろって… そう言うんですか!?」 浦原の手を振り払った。 「…やれやれ…」 浦原は小さく息を吐いて、じっとを見据えた。 「じゃぁ聞きますけど… 貴女に何が出来るんですか?」 一瞬、の呼吸が止まった。 ぎゅっと、スカートの裾を強く握る。 「私は…」 キツク唇を噛むだけで、それ以上何も言えなかった。 一方。 場所は移って院内から、屋上へ。 「くそッ!!」 ドン・観音寺に向かって襲い掛かる虚に、飛び掛る。 「ふッ!!」 ガッ 斬魄刀を薙ぎ払った。 「ガ…」 殴り飛ばされ、それでも虚は再び体を起こし… 「悪いな、オシマイだよ。」 ドン 一護は正面から、虚を両断した。 「やった!!!」 ドン・観音寺が叫ぶ。 めでたく虚を倒し、ドン・観音寺と一護の間に、一方的な友情が生まれた夜。 清々しい気分で帰宅した者と。 心にもやを抱えて帰宅した者がいた。 |