「…なんと…」

 白く長い眉毛の下で、護廷十三隊 総隊長・山本元柳斎重国は目を細めた。

「先日の騒動の負荷が、そう言った形でも現れておるのか…」

 場所は一番隊の隊主室。

 何やら深刻な空気の漂うその場の沈黙を破ったのは、知らせを運んできた男だった。

「…事態は急を要します。 護廷十三隊自体がまともに機能していないこのような時期に… 面倒事を増やしてしまい申し訳ありません…」

 膝を付いたまま、男は深く頭を下げた。

 その頬を伝って流れた深紅の液体が、床に同じ色の花を散らす。

「………」

 総隊長は目を細めた。







P i e c e s







出会いは 必然

惹かれるは 運命

傷付け合うも また ...








「…案ずるでない。 瀞霊廷には無用な心配…」

 言いかけて、総隊長は小さく息を吐いた

「…と言う訳にも行かぬかも知れんのう…」

 何かを思い出したのだろう。

 長い髭を撫でながら、唸る。

 男は眉を寄せた。

「それほどの力を持つ者が、瀞霊廷にいるのですか?」

 じっと、総隊長を見据える。

 総隊長は小さく息を吐いた。

「防人一族が末裔、。 今は護廷十三隊・零番隊に属しておる。」

「…零番隊…」

 男の瞳が揺れた。


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