隣を歩く白哉を、ちらっと見る。

 いつもの無表情であり、その心は読めない。

(案ずるな、浮竹…)

 は一度瞳を閉じた。

(殺させはせぬ。 ルキアは、私が助ける…)

 処刑までは下手に動けない。

 狙うのは、処刑開始直後がいいだろう。

 一人、心にそう決めた。







I WISH ...

            第13章 月に届け








あなたが 月だと言うのならば

私は 空でありたい…

それほど強く大きく

あなたを包む事は出来なくとも

共にありたいと 切に願う








「ついて来い、松本。 処刑を止めるぞ。」



「…七緒ちゃん… ボク… どうしたらいいかなァ…」



「四対一か。 試し斬りにゃ、ちっと物足んねェがな。」



(…待ってろよ、ルキア… 俺が… 助けてやる…!)



 それぞれの想いを乗せて…

 処刑の朝が来る。


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