ぱちっ☆ 目を開けた。 (そろそろか…) ルキアを起こさぬようにゆっくり立ち上がろうとして、髪飾りの鈴が鳴った。 チリーン ルキアがうっすら目を開ける。 「すまない、起こしてしまったな…」 がバツの悪そうに頭を掻いた。 「…行くのか?」 ルキアの声に頷く。 「そうか… 気を付けてくれ。」 ルキアが心配そうに眉を寄せる。 はにっと笑った。 「ルキアも。 考えすぎてハゲないように気を付けてくれ。」 茶化す声に怒鳴り返す。 「っ!」 顔を真っ赤にして声を上げるルキアに、は「あはは〜☆」と笑った。 「またな、ルキア。」 「、これは…」 ルキアが張羅をに差し出した。 「ルキアにやるよ。 体を冷やさないように、羽織ってろ。」 あまりに自然ににこりと笑うので、断る事が出来なかった。 「あ、ありがとう…」 はにこりと笑った。 「じゃ、行って来る。」 音もなく、消える。 「…行って、らっしゃい………」 窓の外に、狭い空が広がっていた。 「あ〜っ!!」 更木が怒鳴った。 「何だよ。 結局明け方まで捜し回っても、何もいやしねえじゃねえか!」 「残念だったねぇ…」 その背でやちるが呟く。 「おう! オメーらも もう帰ってもいいぞ!」 十一番隊の隊士に、そう言う。 ゴオオオオ 「あ?」 妙な音が耳に届いた。 しかも、段々大きくなる。 「何の音… …だ…」 ゴオオオオオオ 空を見上げた。 「な… 何だあれ…?」 他の隊の者達も、それに気付いたようだ。 「落ちてくるぞ! みんなを少し下がらせてくれ、雛森君!」 「は…っ、はい!」 懺罪宮の塔のてっぺんで、は空を見上げていた。 光の球体が、突っ込んだ。 ズゥ…ン 「たーまやー!」 が楽しそうに手を叩いた。 「ぶつかった!! 遮魂膜にぶつかって止まってるぞ!!」 異様な光景だった。 「あそこに衝突しても消滅しないとは… それほどの密度を持った霊子体だということか…!」 藍染が目を見張る。 ドォン 四つに分かれて飛び散った。 「どいつだ…?」 更木が四つの光を見回す。 「一番強えェのは… どいつなんだ…!?」 は細く笑った。 「さて…」 四つに分かれた光を、ゆっくり見回す。 「! あの方角は… まずい…!」 ズドォン 物凄い音がした。 「いよッホォ!! ツイてるゥ!!」 斑目一角が、嬉しそうに声を上げた。 「配置につくのがメンドウだったから、隅っこの方でサボってたら、目の前にお手柄が落ちてきやがった!」 一角が続ける。 「ツイてるツイてる。 今日のオレはツイてるぜっ♪」 鞘に納まったままの斬魄刀で、一護を指した。 「そしててめーは、ツイてねえ!」 「あ?」 |