「黒いのかな?」



 が黒いほうのバッシュを指差した。

「ん、黒い方がカッコイイよ。」

「そ、そうですか?」

 笑顔でそう言ったに、桜木がもう一度聞く。

「ん。 黒い方が、桜木くんに似合ってる。」

「そ、そうですか?」

 に褒められて照れたのか、茹でタコのように桜木が真っ赤になった。

「すみませーん、試着してもいいですか?」

 晴子が店長に声をかけた。

 桜木は得意になって、バッシュを履く。

「うーん… 普段着だとイメージがわかないね。」

 の声に、晴子が頷く。

「すみませーん、ユニフォーム借りていいですか?」

(ま、またか…)

 断ることが出来ず、晴子が言うままにユニフォームに着替える桜木。

「うわー、カッコイイ!」

「うん! いい感じ!」

 と晴子が手を叩いて喜んでいる。

「ね、コレは? 履いてみようよ!」

 晴子が別のバッシュを持って来た。

「あ、桜木くん、これも!」

 倣うように、もバッシュを持って来る。

「これは?」

「こっちは?」

 二人の言うまま、着せ替え人形のように次から次へとバッシュを履きかえる。

「ん、これもいいね。 すごく迷っちゃう。」

 そう眉を寄せる晴子の隣で、が頷いている。

 何か忘れている気がするのは、きっと気のせいではない。





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エンディング『バッシュ』です。

Game Over

藤真先輩のもとへたどり着けるよう、Let's 最チャレンジ!


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