台に乗って、上の棚を探す。

「あ、あった…!」

 手を伸ばそうとして。

「き、きゃぁ!」

 台から足を踏み外した。

(落ちる…!!)

 キツク目を瞑る。

「…あれ?」

 全く衝撃がない。

 は恐る恐る目を開けた。

「あ、宗ちゃん…」

 幼なじみの神が、を受け止めていた。

「何やってんの、? 無茶して…」

「あのね、先輩の誕生日で… ケーキでも作って持って行こうかなって思って…」

 の声に、神が溜息で答える。

「だからって、無茶する事ないんじゃない? 怪我でもしたらどうするの?」

「…ゴメンなさい…」

 神に窘められて、が少し肩を落とした。

 神がの髪を撫でた。

「手伝おうか?」





「ほんと??」



「ううん、大丈夫。」


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