飲み会 〜湘北〜



「ほら、桜木君。 泣かないの。」

 ハンカチを差し出しながら、桜木に微笑む。

「うぅ・・・ サン、ずびばぜん(すいません)・・・・・」

「いいから。 ほら、途中まで一緒に帰ろう?」

 桜木の頭を撫でる。

「はい。 迷惑かけます・・・」



 はじめは真っ直ぐ歩けなかったが、風に当たってしばらくすると、酔いも醒め出した。

 並んで腕を引いてくれるを見つめる。

 目が合うと、はにっこりと微笑んだ。

「 ///// 」

「桜木君、まだ顔が赤いね? 気分とか悪くない?」

 の言葉に、何度も首を縦に振る。

 会話終了かと思いきや、勇気を出して桜木が口を利いた。

サン・・・」

 は桜木を見て首を傾げる。

「何? どうかしたの?」

「お、俺は一年だけだけど、その・・・ いろいろとありがとうございました。」

 改まった桜木に、は再度首を傾げた。

「ゴリに殴られた時も、キツネとケンカした時も・・・ リハビリから戻って来た時も、サンにはお世話になりました。」

「どうしたのよ、改まって。 まだ酔ってるんでしょう?」

 の言葉に首を振る。

「本当に・・・ ありがとうございました。」

 は照れたように頭を掻いた。

「お礼・・・ って程じゃないですけど・・・・・」

 桜木が続ける。

「次は、絶対に全国制覇しますから。 皆で応援に来て下さい。」

 力強く言う桜木に、細い笑みが零れる。

「うん。 絶対行くよ。」

 問題児からムードメーカーへ。

 一年間桜木を見て来たが、今の桜木は試合の時と同じく、真剣な瞳をだった。

 次は、期待できるかもしれない。

 自分達が成し遂げる事の出来なかった夢を、後輩達は掴んでくれるだろう。



× × × × × × × × × ×



 短っ!(笑)
 あらら〜、主人公なのに。(笑)
 桜木夢です。 ちゃんと書いたのは初めてかもしれません。
 連載とかだと、湘北では流川や三井が目立ってますから。
 ごめんよ、桜木&桜木ファンの方。m(_ _)m
 でも晴子ちゃんがいる時点で、君は亜椎のドリーム対象にならないんだ。(笑)



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