天秤




 私は今学校へ行く途中。

 隣を歩いているのは私の最愛の彼氏。

 「私ときどき、健司の隣を歩いているのが憂鬱になるの」

 突然の発言にすごいビックリしている私の彼氏。

どうしたの、急に・・・ 何で? 俺のこと好きじゃない?」

「ううん。そうじゃないの。大好き。健司のことは大好きなの。
 告白された時も本当にすっごく嬉しかった。夢かと思ったもの」

「そう言ってくれると嬉しいな」

 いつものようにニッコリと微笑みかけられる。 いつ見てもキレイな顔立ち。

「でもね・・・」

「うん・・・?」

「健司と私じゃつりあわない気がするの・・・ だって健司だったら私なんかよりずっと美人な人と
 だって付き合えるでしょ? 私なんかじゃ・・・」

「そんなことないよ」

「だって健司は顔もすごい整ってるし・・・バスケできるし。
 それに比べて私はかわいいわけでもないし、何の特技もないし。
 私なんかが選ばれたのが信じられないの・・・」

 私はなんだか言葉が続けられなくなって下を向く。
 チラッと健司の方を向くと健司は口を開いた。

「俺はのことすごくかわいいと思うんだけどな」

「私のどこがかわいいの?」

「顔もかわいいし、心もきれいだよ。 少なくとも俺から見たらそう。
 だからを選んだんだし」

「あんまりパッとしないわ。 じゃあまた質問していい?」

「何? いいよ」

「私のことどれくらい好きなの?」

「それは・・・・・・」

 急に健司は下を向いてしまった。 返事は返ってこない。
 やっぱり返事に困るくらいにしか思ってないんだよね?

「・・・ごめんね。 変なこと聞いて」

 やっぱりつりあってなかったんだ。 私達。
 私は涙が出そうになった。 でも、ここで泣いたらもう立てなくなってしまいそうだから
 必死に我慢した。
 好きなんて告白されたのは幻聴だったのかな?

 沈黙の時間が続いた。 すごい長い時間に感じた。

 沈黙のまま学校に着いてしまった。
 相変わらず黙っている私達。
 そんな私達とは反対に校門周辺は賑やかだ。

 あとから来る友達にも
、おはよう!」
 とさわやかに声かけられる。
 風紀の先生も何人か立っていて服装が整っていない生徒を注意したり。

・・・」

 健司が口を開いた。

「何・・・?」

 私はこの先を聞くのがちょっと怖かった。

「さっきの質問の答え・・・」

 今言うの・・・!? こんなとこで聞きたくないよ! 別れの言葉なんて。
 こんな人前で泣けないよ・・・

「んっ・・・・!?」

 私の予想は外れた。
 健司がの答え・・・
 それは言葉なんかじゃなくて・・・


 私の唇にそっと重なっていた健司の唇。


 周りの人は唖然としてこっちを見ている。
 先生も目が点。
 何より私が1番驚いているのは自分がよくわかっている。
 恥ずかしいなんて気持ちも忘れて。

 健司はそっと唇を離す。

「さっきの答え。 こんな状況でもも余裕でこんなことできるくらい
 のことが好き。 誰よりも1番好きだ」


 天秤にのせた2人の気持ちはやっぱりつりあっていたみたい。

 どうやら私の彼氏は私よりずっと上手のようです。








 読んでくださった方ありがとうございます。
 藤真さんのつもりが違う人物になってしまいました。
 本当にすみません・・・。(謝るくらいなら書くなよ)
 そのうちリベンジしたいです・・・(また書くのかよっ!?)



× × × × × × × × × ×



 上記コメントを頂きました。
 亜椎に、癒しメールを送ってくださる可愛い妹君、 きららちゃんより頂きました。
 500hit ドリームのお返しにとの事。
 何て可愛いのでしょう…。
 ネエサマ泣けてきます。
 きららちゃん、ありがとうv



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