「白い方がカッコイイよ… って、アレ?」



 が目をぱちくりさせる。

「あ、ゴメンね、桜木くん。 用事があるんだった。」

 桜木の持っていた、白い方のバッシュ。

 サイズを探してもらった。

「どうもありがとう。 また来てよ。」

 チエコスポーツの店長に見送られて、お店を出る。

 夏の日差し。

 今日も暑い。

(お盆だし、翔陽も練習はお休みだよね。)

 は一人頷いた。

(ん、いきなり行ってびっくりさせよう。)

 公園の前を通りかかった時。

ダム

「ん?」

 ボールの跳ねる音に、視線を投げる。

「あれは…」

 よく知る、二つの影。

「流川くんと、仙道さん…?」

 公園のゴールを使って、1 on 1 をしているようだ。

 随分長い間やっているのだろうか、二人は汗だくである。

 二人のプレーに、思わず足が止まった。

 息を飲むような素早さ。

 一瞬の判断違いが、勝敗を決する。

 瞬きするのも惜しいのが、1 on 1 の勝負。

 相手が仙道なだけあって、流川も真剣だ。

「ふぅ!」

 仙道が大きく息を吐いた。

「もう止めようぜ、流川。 そろそろ、ボールが見えなくなる。」

 仙道の声に、我に返った。





「すごいねー、二人とも。」



「すっかり見とれちゃった…」





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